ビューフォート風力階級表

風力階級とは、風速を目測するとき、その強弱を表す段階です。陸上用と海上用とがあり、海上用はビューフォート風力階級といいます。ビューフォート風力階級とは、イギリスの提督ビューフォート(F. Beaufort1774〜1857)の考案した風力階級です。現在は陸上用もおおむねこれを用います。地物・海波などの動きで風速を0〜12の13階級に分け、数が大きいほど風速が大きくなります。

ふだん私達が風を感じるのは風速ではなくて風圧です。風圧が倍になったからといって風速は倍にはなっていません。風速が倍になっているのは風圧が4倍になったと感じるときです。

ビューフォート風力階級表




名称

基準説明

相当風速

和名

英語名

陸上

海上

ノット

メートル

0

平穏

Calm

静穏。煙はまっすぐに昇る。

鏡のような海面。

0-1

0.0-0.2

1

至軽風

Light air

風向きは煙がなびくのでわかるが、風見には感じない。

鱗のようなさざ波ができるが、波頭に泡はない。

1-3

0.3-1.5

2

軽風

Light breeze

顔に風を感じる。木の葉が動く。風見も動きだす。

小波の小さいもので、まだ短いがはっきりしてくる。波頭は滑らかに見え、砕けていない。

4-6

1.6-3.3

3

軟風

Gentle breeze

木の葉や細かい小枝がたえず動く。軽く旗が開く。

小波の大きいものは波頭が砕けはじめる。泡はガラスのように見える。所々に白波が現れることがある。何種類かのディンギーはプレーニングはじめる。

7-10

3.4-5.4

4

和風

Moderate breeze

砂埃がたち、紙片が舞い上がる。小枝が動く。

波の小さいもので長くなる。白波がかなり多くなる。多くの種類のディンギーはプレーニングできる。

11-16

5.5-7.9

5

疾風

Fresh breeze

葉のある灌木がゆれはじめる。池や沼の水面に波頭がたつ。

波の中位のもので、一層はっきりして長くなる。白波がたくさんあらわれる。(しぶきを生じることもある)

17-21

8.0-10.7

6

雄風

Strong breeze

大枝が動く。電線が鳴る。傘はさしにくい。

波の大きいものができはじめる。いたる所で白く泡立った波頭の範囲が一層広くなる。(しぶきを生じることが多い) どのディンギーも上りのコースで、突風のきたときに、シートをゆるめなければならない。

22-27

10.8-13.8

7

強風

Near gale

樹木全体がゆれる。風に向かっては歩きにくい。

波はますます大きくなり、波頭が砕けてできた白い泡は、筋を引いて風下に 吹き流されはじめる。

28-33

13.9-17.1

8

疾強風

Gale

小枝が折れる。風に向かっては歩けない。

大波のやや小さいもので、長さが長くなる。波頭の端は砕けて水煙となりはじめる。泡は明瞭な筋を引いて風下に吹き流される。ほとんどのディンギー帆走不能。

34-40

17.2-20.7

9

大強風

Strong gale

人家にわずかの損害がおこる。煙突が倒れ、瓦がはがれる。

大波。泡は濃い筋を引いて風下に吹き流される。波頭はのめり崩れ落ち、逆巻きはじめる。しぶきのために視程が損なわれることもある。

41-47

20.8-24.4

10

全強風

Storm

陸地の内部ではめずらしい。樹木が根こそぎになる。人家に大損害がおこる。

波頭が長くのしかかるような非常に高い大波。大きな塊となった泡は濃い白色の筋を引いて、風下に吹き流される。海面は全体として白く見える。海面は長い白色の泡の塊で完全に覆われる。波の崩れ方は激しく、衝撃的となる。波頭は吹き飛ばされて水煙となり視界も損なわれる.

48-55

24.5-28.4

11

暴風

Violent storm

めったに起こらない広い範囲の破壊を伴う。

山のように高い大波。(中小船舶は波の陰に見えなくなることもある)海面は風下に吹き流された長い白色の泡の塊で完全に覆われる。いたる所で波頭の端が吹き飛ばされて水煙となる。視程は損なわれる。大気は泡としぶきで充満する。

56-63

28.5-32.7

12

颱風

Hurricane

 >63

 >32.8




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