インバータとバッテリー

ここで言うインバータとはバッテリーの12ボルトの直流電圧を100ボルトの交流電圧に変換する機器のことです。これは、家庭で使っている電化製品やパソコンをフネで使えるようにするためのものです。

交流100V(115V)で140Wまで使えるインバータ
入力の12Vはシガープラグから取ります


100Vの機器は、どのくらいバッテリーを消費するか?

100ボルトで100ワットの機器は、100ワット÷100ボルトで、1アンペア消費します。これが12ボルトだと、100ワット÷12ボルトで、8.3アンペア消費します。例えば、100ボルトで500ワットの電子レンジを1時間使うとすると、5アンペアアワー消費しますが、12ボルトだと41.7アンペアアワー消費します。

このことから、インバータで100ボルトの電化製品を使うときは、効率や安全を考えて、ワット数を10で割ったものがアンペアになると考えていいと思います。このほうが計算もラクだし。つまり、100ボルトで100ワットの機器を1時間つかうなら、バッテリーは10アンペアアワー消費するということです。だからといって、100ボルトで100ワットの機器を10アンペアアワーの容量のバッテリーで使うのは無理があります。

ウエストマリンのウエストアドバイザーによれば、インバータのサイズとバッテリーの容量の関係は、インバータのサイズの20%のアンペアアワーを持つといいそうです。具体的には、1,000ワットのインバーターを使うなら、200アンペアアワーのバッテリーを用意せよということです。逆に言うと、フネのバッテリー容量が80アンペアアワーなら、インバータは400ワットまでということです。

フネで交流100ボルトを使うには、発電機を使う方法もあります。ウエストアドバイザーによれば、1日に2,000ワットの電力を1時間以上連続的に使うなら発電機を使ったほうがいいそうです。具体的には、エアコン[1]や冷凍冷蔵庫を使うなら、インバータではなくて発電機ということです。

[1]:マリーナやハーバー、港、アンカレッジで、エアコンのために一晩中発電機を回しているフネをうるさいと思う人は多い。


私が唐草で使いたいノートパソコンのACアダプターは、45ワットです。このノートパソコンを1時間使うと、バッテリーは4.5アンペアアワー消費します。実際はこんなに使わないと思いますが、目安にはなります。


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