オートパイロットの消費電力

唐草のオートパイロットは、1時間に約0.2アンペアアワー消費します。10時間使うと約2アンペアアワーです。以下にその根拠を述べます。

オートパイロット
Raytheon社のST1000 Plus


マニュアルによれば、唐草に装備したRaytheon社のST1000 Plusの待機電力は0.72ワットで、平均電力(25%稼働)は10ワットです。カッコの中の25%稼働というのがどういうことなのかわかりませんが、野本謙作氏の「スピン・ナ・ヤーン」には、Navico社製のティラーパイロットの1回の動作時間が0.4秒で、動作時の電流がピークで1アンペア。0.4秒を平均すると、1回の動作時に流れる電流は0.6アンペアという実測値がありました。この値を変換すると7.2ワットなので、平均電力(25%稼働)が10ワットというのは、1回の動作時に使う電力と仮定して話を進めます。12ボルトで10ワットの機器を1時間使うと、0.833アンペアアワーです。

野本氏によれば、オートパイロットは、条件のよいときで10秒に1回動作し、かなり手荒く揺れているときで2秒に1回動くそうです。

野本氏の実験結果をRaytheon社のST1000 Plusにあてはめてみます。

10秒に1回動作するときの消費電力:(0.833A*0.4sec)/10sec=0.033A
5秒に1回動作するときの消費電力:(0.833A*0.4sec)/5sec=0.066A
3秒に1回動作するときの消費電力:(0.833A*0.4sec)/3sec=0.111A
2秒に1回動作するときの消費電力:(0.833A*0.4sec)/2sec=0.167A

これに待機電力0.72ワット(0.06アンペア)を加えると、

10秒に1回動作するときの消費電力:0.033A+0.06A=0.093A
5秒に1回動作するときの消費電力:0.066A+0.06A=0.126A
3秒に1回動作するときの消費電力:0.111A+0.06A=0.171A
2秒に1回動作するときの消費電力:0.167A+0.06A=0.227A

となります。3秒に1回動作するような状況で10時間使ったとしても、消費電力は、1.7アンペアアワーくらいです。


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