6-DEC-1993

VTRつきTVを買った。 TVユニットはPanasonicの画王だ。25インチ。

TVだけだとキララバッソが約14万、画王が約13万。電気屋の店頭展示品では キララバッソのほうが綺麗だった。それに衛星放送チューナー付きのVTRが だいたい7万円台。足すと21万台か20万台。 VTRつき画王が16万台。VTR付き画王はデザイン的に難アリだったが 値段にまけた。買ってしまった。

それに衛星アンテナと取り付け金具セットが約2万。消費税モロモロ込みで 19万台で買えた。

高くてもキララバッソと高性能VTRにすればよかったかもしれないと 少し後悔している。VTRつきはちょっとデザインがなあ。

途中SHARPの横長24インチTV、 VTR付き18万というのにひっかかりそうになった。店員によれば これからの放送は横長になるんだそうだ。


VTR付きTVにするか別々に買うかで悩んでいたのが ここで新たに横長TV問題まで抱えて俺の頭はオーバーフローした。

気を取り直してSHARPの24インチ横長TVの前で考え込む。 横長の24インチTVの横のサイズはだいたい25インチくらいだ。 もうすこし大きいかもしれない。 ということは25インチTVの上下が切れたのと同じくらいと考えていい。 これなら通常の25インチTVでじゅうぶんだ。

それに、新しい形式の放送が始まったといってもそれに追随することはない。

TVのステレオ放送があたりまえになったころでも俺のTVはモノラルだった。 遡って思い出してみると、大昔にカラー放送が始まっても実家のTVは白黒だった。 しばらく白黒のままだった。世間がカラー化していく中でしばらくは白黒TVだった。 俺が社会人になってもしばらくはTVがない生活だった。最初に手に入れたTVは 白黒の14インチだった。なにがスレテオだ。なにが衛星放送だ。なにが横長だ。 なにがハイビジョンだ。はぁはぁ。(←息が荒くなった音)

ひととおり逆上して横長TV問題を片付けた。

思い起こせば約10年前、ハイファイビデオを買って白黒TVにつないで 見てたんだよなあ。それからカラーの21インチTVに買い替えたときは 嬉しかったなあ。当時21インチは大画面テレビって呼ばれていたんだよなあ。 モノラルとはいえ大画面(当時)だもんな。 ビデオをコンポにつなげば一応スレテオ放送も楽しめたし。

逆上の次は過去の思い出に浸るおじさんかよ。やれやれ。 横長TVを薦めていた店員もどっかに行ちゃったよ。


どっかに行ちゃった店員を呼び戻して、 結局VTR付きTVを買うことにした。

衛星アンテナと取り付け金具、同軸ケーブル、それに消費税を 入れて19万ちょっとだった。

あとビデオテープを買ったんだけど、これはサービスで付けさせてもよかったな。 すこし後悔した。

店員に車まで運ばせて、梱包を解いてむきだしで車に積んでもらった。

家に戻って配線と衛星アンテナのとりつけ工事をする。 アンテナ工事にはみっつのポイントがある。 ひとつはアンテナ線を外から屋内へ導くために家の壁に穴をあけなければならない。 あらかじめ穴のない家では工事が必要だ。 ふたつ目はアンテナの調整をしながらテレビの映り具合を確認できるポジションを 確保することでだ。もしそういうポジションが確保できなければ、 2人がかりで作業をしなければならない。 最後のポイントは丸められている同軸ケーブルをほどくときは そのままだと捻じれてしまうので、捻じれの反対方向に回しながらほどくことだ。 そうしないとケーブルがよれてしまって収集つかなくなる。

工事と調整を終え、わが家にもめでたく衛星放送が映った。


衛星放送には、タダで見れるものとして NHK衛星第一(BS-7ch)と第二(BS-11ch)がある。 この他にBS-5chのWowWowがある。これはスクランブル状態で映る。 スクランブルされた映像は、だいたいの見当はつくが、 はっきり見えないし音も出ない。はっきり見えないんだけど映っている。 なんだか口惜しい。とっても口惜しい。 しかし、この口惜しさを解消するにはお金がかかる。 スクランブルを解消させるデコーダを購入しなければならない。 それには27,000円が必要だ。その他にWowWow受信料として月々2,000円かかる。

この問題を解決するための方法は二通りしかない。 お金を惜しむか口惜しさをがまんするかのどちらかだ。

逡巡し懊悩し問題を棚上げにし、再び棚から下ろして懊悩した。

そうこうしているうちにWowWowは12/25の朝10:00から翌26日の深夜3:00まで 17時間ぶっとおしでビートルズを特集するという予告をみかけた。 その特集はビートルズ映画とコンサートフィルム、ビートルズ解散後の コンサートフィルムで構成されるらしい。未公開フィルムもあるらしい。 途中に入るトークのゲストに松村雄策の名前があった。(もう一人のゲストに 藤田朋子の名前もあったがこれは無視しよう)トークの構成は渋谷陽一というような 記述もみかけた。松村と渋谷だ。ロッキングオンだ。俺は唸った。

そして俺は結論した。この特集を見ずして墓場には行けない。


田園通りのセキド(電気店)がWowWowの加入代理店をしているので 会社の帰りに寄ってデコーダを購入することにした。

ついでにマツダのディーラーに寄ってファミリアの水温のサーモスタットを 交換してもらおうと思った。福生のマツダには夕方行くと電話しておいた。

セキドで加入手続きを終え、デコーダを手にした。助手席にデコーダを 放り込んで車をバックさせた。後方および後方左右にはなにも障害物はない。 少なくとも運転席からは見えない。 バックしたままハンドルを左に切って車の頭を道路に向けようとした。 そのときである。バキッという音とともに衝撃が。[空白6秒] なにが起きたのか確認のため車を降りた。バンパーの左半分が車体からはずれていた。 落っこちそうだ。そのときに左のヘッドランプの配線をちぎってしまったようで、 左のヘッドランプが消えていた。 高さ50cmくらいの鉄柱にぶつけたようだ。

ちきしょ──。やっちまったよ──。 運転席からそんな短い鉄柱なんて見えないよ──。 頭にきて鉄柱を蹴ったら足が痛かったよ──。

車を直しに行く途中でぶつけちまったよ──。


そういうわけでユーノスロードスターが急浮上。 見積りもらった。今日、アンフィニの営業マンと会う。 その営業マンは会社まで迎えにくる。


【目次】