3-DEC-1993
「これまでの人生で、考えていいことがあったか?──ない」 「ぜんつっぱー」 --西原理恵子-- 私の麻雀も基本的にはこれだ。 いっしょけんめい考えながら、確率を考えながら他家の捨て牌を見ながら打つ。 一向テンになった。よしっ、と思った矢先に対面がリーチだ。 こっちは3,900点(ざんく)の手だ。ツモってきたのはヤバそうな牌だ。 一発は避けたいと思ってイーシャンテンを崩して現物で逃げた。 この回は降りるかと思って打っていたら、別な方向に牌が伸びだした。 色気が出てきた。回しながら打とうと思いはじめる。[1] 最初につかんできたヤバい牌は捨てられない。 ヤバそうだけどまあ大丈夫的な牌を切ることにする。 そういう牌が2個ある。どっちにしようか。うんうん考える。 他家の視線が催促している。 通ればラッキー、ええいままよ、と捨て牌を倒す。 と同時に対面から「ロン」。 「ありゃー。最初につかんだヤバい牌って安牌? なんだったのいったい、俺の回し打ちは。華麗に回してるつもりだったのに。 俺ってただのおバカ?[2]」 と思うが口には出さずに「あ。やっぱりこれか。ウンこれ通らないよなあ」と その場を取り繕う。 そんな麻雀にはおさらばだ。 さあ、あなたも明日から「ぜんつっぱー」の仲間になって楽しい麻雀を打とう。
[1]回して打って上がれたことがあるか?──ない。 |