契約書を受け取る。後日返送するように、とのこと。 泊地利用者専用のテンダーが係留されている岸壁に向かう。テンダーの乗り降り、もやいの扱い方等を女房に教える。これからしばらくは、何か作業をするたびに女房に教えながら、ということになる。唐草は、私と女房のダブルハンドが基本的なスタイルなのだ。女房には早く一人前になって欲しいと思う。とはいえ、私もオーナーになるのは初めてなので、早く一人前のオーナーにならなければ。 テンダーに乗り込み、唐草の係留場所へと向かう。いろんな思いが去来する。とうとうオーナーになったのだ。ここまでの道のりは長かったような気もするし、あっという間に即断即決だったような気もする。 思いが去来する。 唐草にテンダーをつける。女房に舫いのとりかたと乗り込みかたを教える。この動作も慣れないうちはたいへんだ。 唐草に乗り込む。まだ思いが去来している。思いのうち、大きな部分を占めているのが、「自分のフネを持ったぞ。うれしいなあ。とってもうれしいなあ」という思いである。
本日を唐草の進水の日とするので、進水式を執り行った。 進水式といっても、五色のテープや紙吹雪などない。来る途中に買った日本酒をコップに注ぎ、それを一口飲んで、残りの半分を船にかけて、その残りを海にまくだけである。海にまいたあと、安全を祈願し、海と船に向かって手を合わせた。 休憩の後出港。 今日は全くの初めてなので、機走のみにする。土肥沖へ向かう。 先週安良里に回航してきたときの帰りは土肥港から沼津まで高速船に乗った。そのため、安良里から土肥までの区間だけ海から景色を見ていない。ここの景色を海から見ることによって、稲取から沼津までの伊豆半島周遊が完成する。 風が追ってなので、暑いくらいだ。11月でも風がなくて太陽さえ出ていれば、Tシャツでも大丈夫みたいだ。いいなあ。伊豆は。 買ったときについてきたオートパイロットを試す。なるほどこれは使える装備だ。ありがたい。オートパイロットを風位に向かうようにセットすれば、シングルハンドでもセールアップができそうだ。これは心強い。唐草は夫婦のダブルハンドとはいえ、いまのところ、ほとんどシングルハンドだし。 もし、女房が落水しても助けることは可能だろう。しかし、私が落水したらアウトだ。しばらくは慎重に慎重を重ねなければ。ライフジャケットをつけてはいるが、ハーネスをまだ持っていないのだ。 帰港後、船内で一休みする。 一休みののち、車で隣町(加茂郡賀茂村宇久須)の「うぐすの湯へ」。ここは大浴場の他に、サウナや打たせ湯がある。最上階の風呂からの夕日は値千金である。入浴料1,000円。 風呂からあがって、帰りによろずやでロウソクを購入。ビールとつまみも購入。これから唐草ですごす初めての夜になる。 ロウソクの明かりでビールとウイスキーのお湯割り。オーナー初日の夜。
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