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貞山堀(木曳堀)復路:名取川(閖上)〜阿武隈川(納屋)


広浦を出るあたり

1020時、仙台空港の臨空公園のところに係船。ビットというほどではないが、所々に係留ロープを結べる棒が立っていたので、それを利用する。

今朝方このあたりで練習していたボート部はもういなくなっていた。

私が係船している間に、圭介夫婦と女房は公園探索。

燃料をチェックしたら、15Lの燃料タンクがほとんどカラになっていたので、もうひとつ用意してきた20Lのタンクと付け替える。

公園には、焼きそば屋とたこやき屋があったらしく、公園探索組はそれらを調達して帰ってきた。ありがたい。

圭介は持参のビールとワンカップでご機嫌である。私は例によって小心者なので初めての航路ではお酒は飲まないのだ。

係船中

係船場所からの景色

それでも心地よい川風に吹かれて、焼きそばやたこ焼きなどをつまんでお茶を飲むだけでも本当に楽しい。船上の食事は5割増から倍くらい美味しく感じる。とりわけ、自分たちだけで小舟を操ってここまで来たとなれば、味もまた格別というものだ。

堀に浮かべた小舟の上でランチタイム。


長閑(のどか)。


圭介夫妻とは出羽三山のひとつ「月山」にも4人で登ったことがある。そのときもとても良い天気だった。こんなに終日天気のいい登山は初めてだ、というくらいの天気にめぐまれた。この中の誰かが晴れ男/女なのかもしれない。

旗をなびかせて航く

1125時、解纜して再び阿武隈川を目指して出発する。

あと30分くらいで本日の干潮時刻となる。航行できなくなるところまで、行けるところまで行くつもりで木曳堀を阿武隈川に向かって南下する。

川幅の半分くらいが干潟になっているところもある

途中に浮き桟橋を備えた公園(後で調べたら「岩沼海浜緑地南ブロック」だった。新しい施設のようで、私の地図にはこの公園の南ブロックは載ってなかった)があるので、そこにも寄ることにする。航行できないほど浅くなりそうなら、そこで停滞したい。


1205時、公園に着いたら、浮き桟橋が泥の上に乗るほど水位が下がっていた。

バウを泥の上に乗り上げて、斜めに係船。泥からの脱出とプロペラの保護を考えてのことだ。

みんな上陸して一休み。綺麗な公園で、大勢の人でにぎわっていた。バーベキューの匂いもしていた。

私は浮き桟橋付近をすこしだけぶらついてから、舟に戻って足を延ばして休憩する。

公園の浮き桟橋

公園は賑わっていた

舟でお休み中

丁度今が干潮時くらいだ。これより水深が浅くなることはない。

この調子だとなんとか潮待ちの停滞なく、阿武隈川まで帰れそうだ。

1250時、解纜。

朝には堀全体に水が満ちていたので、堀の中央にセンターラインを示すかのように竿がさしてあるように見えたが、実はこれは可航水域と干潟になる場所を示していたのだった。堀の半分は干潟になっていた。水路側でもそれほど水深はない。大型の魚が動く航跡がはっきりわかる。

浅くなった堀と、出現した干潟、太陽の位置もだいぶ高くなっている。貞山堀は、今朝とは全く違った風景を見せている。

陽の当たり方と干潟出現で景色が変わってみえる

帰路ではボラがよく跳ねていた。

至近距離で跳ねることもあった。

もう少しで終点の阿武隈川というところで、ボラが舟に飛び込んできた。

ヨットにトビウオが飛んできたことがあったので、ボラも飛んで来る可能性があるとは思っていたが、まさか本当に飛んでくるとは思わなかった。

舟に飛び込んできたボラ

驚いた驚いた。

私は舵とスロットルで手が塞がっているので、圭介にボラを川に返してもらった。ボラは臭いといっていたが、確かにしばらく生臭かった。

1340時、阿武隈川水門に到着。

阿武隈川に続く水門

船尾からアンカーを打って水門付近の護岸に槍付け。

今回の貞山堀大冒険はこれにて終了。


今回のクルーズは思っていたよりずっと楽しかった。またやりたい。今度は夜間航行、貞山堀ナイトクルーズをしてみたいな。

航行距離約26海里(約50キロ)、所用時間8時間20分、休憩時間も含めた平均速度は約3ノット。


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