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マリンピアから安良里に回航

今週金曜に夏休みをとって回航に備えていたが、木曜までにエンジンが直らなかった。残念。

ジクジクと金曜を過ごしていたところ、夕方、マリンピアの渡辺さんから電話があった。エンジン直った。やった。明日回航だ。天気は明日は雨のようだが、明日中には回航したい。



日付 1999年09月04日(土)

天気 小雨時々曇り 風向 東北東〜東 風力 0〜1 波高 0.5〜1.0
行き先 安良里港回航
出港時刻 0820 到着時刻 1200
乗員 3名



0550出発。R1-箱根新道-伊豆中央道→南江間IC、R414でマリンピア沼津手前でコンビニに寄って朝食と飲み物。水2Lを購入。

0700マリンピア着。雨がパラついている。しかし夏の雨なので、あまり気にならない。

マリンピアのメンバー桟橋の一番手前に唐草が係留されていた。

ロードスターを桟橋のすぐそばに駐めて、荷物を下ろす。こういうことができるのがマリーナのいいとこなんだよな。ラクでいいな。

もうすでに、パワーボート1杯とヨット1杯が桟橋に係留されていて、中に人がいた。昨夜から泊まったんだろうか。それとも今朝着いたんだろうか。桟橋で挨拶する。

出港準備。

天気予報によれば、天気はこのまま小雨。一時上がるかもしれないが、日暮れまで雨。一時間に1-3@程度。大雨にはならないようだ。風は北東から東で1-3メートル。私もそう思う。なので、今日の回航は機走だけになるだろう。とはいえメインを上げられるようにして、ジェノアも開けるようにしておく。

沖出しすれば、多少風があるかもしれないけど、この天気と海況なので、岸ベタで行く予定だ。よほどのことがないかぎり、風は吹かないだろう。岸ベタで怖いのは廻り崎 。ここを通るときは注意しないといけない。



岩瀬さんに電話。奥さんが出て、いまちょっと前に出たので、20分くらいで着くということだった。

0730頃になるとマリンピアの職員が出勤してきた。

船内を軽く片づけて、朝食。朝食はクレーンのそばの東屋で食べる。船内は暑い。

渡辺さんも出勤してきた。挨拶する。出港前にまた改めて挨拶に行くつもりだ。

奥さんの話によれば、岩瀬さんは0800頃着くだろう。着いたらすぐに出港できるようにしておく。

カッパを着る。カッパを着るのは下田以来だ。

0800に出発すると、遅くとも1400には安良里に着く(来るときは全行程機走で4時間くらいだったので、6時間というのは相当余裕をみている数字だ)。1452安良里発のバスに乗って、1610の最終のコバルトアローで沼津にれるはずだ。これで沼津港に1700に着いて、マリンピアには1800には戻って、車をピックアップできるだろう。

0820。岩瀬さん着。

渡辺さんに挨拶して出港。

エンジン快調。およそ3000rpmで行く。対水速度約6ノット。

風まったくなし。油を流したような、とか鏡のような、とか形容される海面。縮緬状の波すらもない。弱い雨が降っている。

リベッチオはマイレディに比べて、まっすぐ走るのがラクだ。そのぶん、マイレディほど舵は効かない。舵が効かないのではなくて、敏感ではない、と言ったほうがいいか。

大瀬崎まで約1時間。

大瀬崎を回ったあたりで強い向かい潮。対水速度は6ノットのままだが、対地速度が4ノット程度まで落ちた。流速2ノットだ。

風もないのに縮緬を大きくしたような波が立っている。このへんだけそんな感じで、1マイルくらい先は違う海面だ。

戸田に近づくと、また無風特有の海面になり、対地速度も上がったが6ノットまではいかない。対水速度は相変わらず6ノットだ。多少の向かい潮がある。対水速度計があるので、こういうことがわかるようになった。

土肥あたりで雨が上がった。でも雲は低く垂れているので、いつ雨になってもおかしくない。

廻り崎をかわして、宇久須を越え、黄金崎を越え、安良里だ。

廻り崎まで女房が舵を取り、私と岩瀬さんがワッチ。

安良里に着き、テンダーをとるために岸壁につける。まだリベッチオには慣れていない。少し緊張する。距離感覚、舵の効き具合、ペラの効き具合が手探りだ。安全に安全に。

こういうときに女房だけじゃなくて、岩瀬さんもいてくれるのですごく助かる。

無事接岸して、テンダーを唐草のクリートにつないで、離岸。

これからいつもの係留場所へ。リベッチオで初めての係留だ。

風がないのがありがたい。

いつもの手順で係留。手が3人あるので余裕だった。

バウ側で左右をつないでいるロープの長さが足らない。クリートの位置が初代と違うからだ。

スタボー側のスタンの係留索が異様に重い。お隣さんが係留ロープをのばしたので、幹ロープが沈んでいるのだ。ウチが場所を空けていたので、お隣さんのロープが重くてたまらんようになったんだと思う。ウチも延ばさないと。岩瀬さんに手伝ってもらって係留ロープを長くする。それにしても重い。大人二人がかりだ。

係留完了して時計を見たら1206。暑い。最後の最後で重い係留ロープを引っ張ったりしたもんだから汗だくになってしまった。

キャビンで着替え。短パン、Tシャツになったら涼しくて気持ちいい。

3人でキャビンで着替える、といってもカッパを脱いでバッグにしまうだけだけど。

テンダーで戻り、ひさしぶりの安良里の岸壁に上陸。

1252安良里発のバスに間に合った。

1320土肥港バス停着。お土産屋内のそば屋で食事。月見そばとビール。つまみに剣崎イカ350円。そばは立ち食いのそれだけど、丁寧ないいそば屋だった。

1410土肥港発のコバルトアローで沼津へ。予定よりも2本早いコバルトアローに乗れた。コバルトアローはさすがに早い。我々が6ノットで来たところを20ノットオーバーのスピードで進む。

1500沼津港着。

沼津港からタクシーでマリンピアへ。約2100円。一人700円だ。バスが440+190=630だから、3人いればタクシーのほうがいい。4人だった絶対タクシー。

1520マリンピア着。今朝ここを出発してから丁度7時間。海上の移動に3時間40分。陸路で3時間20分。フネってけっこう速い。陸路のほとんどは待ち時間だけど。

渡辺さんに挨拶して、ロードスターに乗り、再び安良里へ。

伊豆半島の北のほうは雨がけっこう降ってたけど、南はそれほどでもない。

途中のコンビニで明日の朝食と飲み物を購入。



安良里についたらテンダーがない。あるんだけどエンジンがかからない。困った。

我々より先に来て、同じ理由で困っている人がいた。いろいろお話をした。

こうやって困りごとがあるたびに知り合いが増えていく。知り合ったのは、先日、駿東マリーナのY26をスループジョンBから買った三樹さんという人だった。

私のサイトも見てくれているそうだ。自艇の係留ロープに俵型のウキを4つつけている。三樹さんにによれば、俵型のウキ4つは漁協で5万円だそうだ。私もこのウキはつけたいと思う。今日は係留索が重くて参った。

安良里までは、高安さんとご主人が2人で回航して、奥さんは陸路を車でで安良里に来たそうだ。

三樹さんの艇の名前はティルナノーグ。北欧のほうの言葉で、ずっと若くいられる国の名前だそうだ。音の雰囲気といい、意味といい、なかなかいい名前だと思う。が、私は一度で覚えられなかった。フネの名前というのはいろんな意味で難しい。

と話しているうちにご主人が、協同丸ではない小舟にのってやってきた。漁協で借りてきたそうだ。

それに乗せてもらって、唐草へ。

夫婦でヨットをやっている人ってけっこういるんだな。と思う。

唐草着1700。

明るいうちに戻ってこれてよかった。しみじみ嬉しい。

船内片づけとトイレ掃除。

唐草を無事係留場所に係留できたことを祝って、ビールで乾杯。

手を洗う。電動ポンプなので、水道感覚で使えるが、清水タンクは55Lしかないので、節約して使わないと。でもこうやって手が洗えるのはうれしい。

だんだん暗くなってきた。字が読めないくらい暗くなった。

横になる。

ハッチを閉めて、コンパニオンウェイの差し板を1枚だけ入れておく。雨はすっかり上がった。

揺れないなあ。安良里は。

このバースのクッションも丁度いい硬さだ。

今日は疲れた。

そのまま眠ってしまった。

夜中に物音で目が覚めた。近くのフネに泊まりにきた人達だった。時刻を見ると2320。

デッキで話す声が聞こえる。その中に「「唐草」買い換えたみたいだぞ」という声も聞こえた。それからしばらく話声がしていたが、やがてデッキからキャビンへと移ったようで、静かになった。

まさかその唐草の中に人がいるとは思うまい。

再び寝入る。

トイレに起きたときに空をみたら、星が満点。満天の満点。きれい。








日付 1999年09月05日(日)

0500。明るくなってきた。起きる。

ジンバルに乗ったレンジの使い方がわかった。試す。オッケーだ。

これからテンダーを取りに岸壁に行かねばならないので、もう一度係留できるように、係留索を整える。バウ側の係留ロープをつないでいるロープを変える。スタン側を確実にする。そのぶんブイがつながっているガイドロープを長くする。もやいとガイドロープをダブルシートベンドでつなぐ。ゴソゴソとそんなことをしていたら、JOJOさんが起きてきた。挨拶と世間話をする。JOJOさんの今の艇は志摩から回航してきたそうだ。志摩よりも安良里のほうが水がきれいだそうだ。回航には17時間で、大人数で回してきたそうだ。

いいな。志摩。行ってみたい場所のうちのひとつだ。

ロープ関係の作業をしていたら1時間くらいたってしまった。

ガイドロープのブイは1週間浮いていた。小さなフジツボが付いていた。こすると落ちるものと落ちないものがあった。先代の唐草のペラにもひとつフジツボが付いていたし、シャフトのエンドにもフジツボが付いていたので、このあたりはフジツボが付きやすいんだろうか。

軽油をポリタンからポンプで給油。

ビルジポンプの棒がコクピットロッカーにあるのを発見。自作しなくて済んだ。

朝食。

最後の片づけ。

離艇する前のチェック。リストにしてチャートテーブルのコンパニオンウェイのところに貼った。

荷物とゴミをデッキに。

古いシートとハリヤードを洗って雑索として使うために持って帰る。シートとハリヤードは一式新品に交換したので、かなりの量がある。市のゴミ袋一杯になった。

0740頃JOJOさんに岸壁まで送ってもらった。どうもです。

JOJOさんに礼を言って分かれる。

車に荷物を積み、朝風呂を求めに大沢温泉へ。ここなら朝8時からやってるはず。と思って行ったら7時からやってた。

大沢温泉にはすでに、何人かきていた。ここは人気あるなあ。

木漏れ日の中の露天風呂。源泉直接。ああ。いい湯だ。いい湯だ。

ゆっくりと風呂を楽しむ。

風呂から上がって、まだ時間もたっぷりある。大沢温泉よりも奥のほうへドライブしてみる。鄙びた山道が旅情を誘う。

天気がいいので仁科峠から西伊豆スカイラインで行くことにする。

前回霧だった西天城高原からの絶景を楽しむ。宇久須の港が見える。対岸の清水、焼津も見える。


西天城高原から宇具須港を望む
300mmで撮った宇具須港の拡大画像(91.3KB)はこちら


高原を渡る風が実に心地よい。「爽やか」が実体となって感じられる。

牧場の家で牛乳210円を飲む。これが美味い。お土産に1L買う。1Lだと1050円。市販の牛乳の5倍か。でも美味い。

仁科峠を越えて先に進む。いい道だ。これは今年5月に天皇陛下が来るから、というので作られた道だ。尾根道なので景色がいい。でも尾根道なので霧も出やすい。

海の反対側には天城山(だと思う)のつらなりのスカイラインが美しい。

西伊豆スカイラインに入り、ビューポイントで休む。ここからは土肥港が見える。対岸も見える。

戸田の見えるビューポイントでも休む。


西伊豆スカイライン戸田駐車場(標高880M)から望む戸田港と戸田村
300mmで撮った戸田港の拡大画像(71.3KB)はこちら


西伊豆スカイラインから修善寺のほうに降りて、R136-修善寺バイパス-伊豆中央道-R1-箱根新道で帰る。


西伊豆スカイラインの手前



西伊豆スカイラインから県道18号に入り、達磨山付近から内浦湾を望む


自宅に戻ったのは1230。

駐車場に車を戻しながら、昨日のことがとても過去のように感じた。海外旅行をしたときに感じるあの感じだ。つい昨日はどこそこにいたののに、なんだかすごい昔に感じるあの感じだ。思い出になるのが速いというか。たった1泊2日なのに、なんだかとても旅行した感じがする。昨日と今日の落差のせいだろうか。


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