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新島クルーズ(前日)
日付 2005年7月21日(木)

天気 薄曇り
風向 風力 1〜 波高
行先 係留のみ
出港時刻 ---- 帰港時刻(寄港)----
乗員 2名


夏休みを取った。

なぜこの時期に夏休みを取ったかというと、日本近海の天候が安定する梅雨明け10日、というのを狙ったからだ。しかも今は満月。潮は大きくなるが、満月のムーンロードを見てみたい、という気持ちもある。

今回こそ新島に行こうと思う。

今晩はフネに泊まり、明日未明に出港の予定だ。

フネに着いたら、エンジンカバーが開いている。頼んでおいた冷却水ポンプのことだと思い、ケーンボートサービスの石井さんに電話する。

ポンプは急いで交換しなくてもよかったのと、交換はスグ終わるということなので、交換前でも出港しようと思っていた。先週石井さんに会ったときには新島のことは話していない。行く、といって行かないのはなんとなくきまりわるい気がするし。

ポンプの水漏れは、ポンプシステムが劣化したときの不具合が安全側に発生するという設計のためだ。

この冷却水ポンプはエンジンオイルを冷却するので、オイルと冷却水がシール越しに接するようになっている。シールの劣化がオイル側で起きると、オイルに冷却水が混じってしまう。これは大問題だ。しかし、劣化がオイル側ではなく、冷却水側、すなわちポンプの外側に漏れるなら問題は少ない。ポンプから水漏れが起きたらポンプ交換、というサインである。ポンプの外側ならば視認もできる。

視認しなくても、冷却機能が落ちて、オーバーヒートのワーニングで気づくだろう。

これが逆に、オイル側に水漏れしたらたいへんだ。エンジンがオシャカになってしまう。

見事なフェイルセーフ設計だ。とはいえポンプそのものが外れていてはどうしようもない。

この考えは、クリートやパルピット、スタンション等にも必要な考え方だ。クリートに強い加重がかかったら、クリートは飛んでしまうが、ハルまで壊れないように施工しておくとか。ただ、この問題は状況次第で何が正解になるかは難しいところだ。


石井さんは伊豆半島の反対側、東伊豆のサンライズ伊東にいた。こちらの事情を話して、現在の冷却水ポンプの状況を聞く。

交換した部品が不良品だったので、古いポンプを外して、その代替を準備しているということだった。現在その部品が仁科ヤンマーにあるので、それを取ってから唐草にきてくれることになった。夜になってしまうが、それでもきてくれるそうだ。ありがたい。

清水タンクが満タンではないので、テンダーでポリタンに水を汲みに行く。

女房ををテンダーに残して汲みに行った。

汲んでるときに、石井さんから電話があったようだ。仁科ヤンマーのエンジニアが唐草に来て作業してくれることになった。その後石井さんがチェックしに来てくれるという話だ。安心だ。

部品が不良品だったということで、仁科ヤンマーも責任を感じているのだそうだ。

フネに戻って、清水タンクを満たす。

明日未明に出港予定なので、明るいうちに艤装を完了させておく。

艤装してたら、16時頃仁科ヤンマーのエンジニアが来てくれた。だいぶ前に冷却水センサーの件で来てくれた人と同じ人だ。この人は頼りになる。

前回と同じように作業内容を説明をしながら、ポンプを取り付けてくれた。

取り付け後チェック。問題なし。

テンダーを返しに行くので乗っけてってもらおうとお願いしたら、テンダー返しに行ってくれるというのでお願いした。どうもです。

艤装の続きをする。

おにぎりで夕食。

2005年夏の夕暮れ18時半

日が沈む前に石井さん到着。改めてポンプのことを聞く。

新島の話も聞く。新島にはもう何度も行っているそうだ。それとケーンボートの社史なども聞く。なるほど興味深い。

だいぶ暗くなってから、石井さんは帰った。


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