新方式で鍋料理
今日は今年最後の船中泊。 本日のテーマは、フネでやる鍋料理の練習。先日、宮川湾の長浜さんの阿武隈(ソレイユルボン)でごちそうになったときに、いろいろと学んだのでそれをマネして実行してみることにした。 これまでもタッパーに下ごしらえした食材を入れてフネに持って来る、ということはやっていたのだが、そのタッパーのサイズを統一してそれをまとめて大きな入れ物に入れて持ち運ぶというのが長浜スタイルである。 そうすれば、持ち運びに便利で、フネのギャレーを使わないで料理ができる。言われてみれば当たり前かもしれないが、「タッパーの大きさを揃える」というのがこれほど大事だったとは。 そのタッパーをまとめて入れるため大きさがちょうどいいバッグも探してきた。ホームセンターで売ってるトートバッグ(電工バッグ)。これにタッパーのセットを入れて、その他の食器類等も入れる。
というわけで実践してみた。 朝一番に、自宅近所のスーパーで買い物して、女房が下ごしらえして食材をタッパーに詰めた。 11:45自宅発。 12月10日にデビューした新型ストーブは、暖まるのは早いが燃料を喰うのでカセットボンベを多めに持っていく。このストーブの燃費は最短でボンベ1本3時間くらい。火を弱めればもっと持つ。 港に着いたら思ったいたよりもテンダーが溜まりに浮いていた。年末はフネに来る人は少ないのかな。
天気は曇りで風も弱いがとても寒い。フネに渡るだけでもカッパを着て渡る。 1445艇着。 石井さんに頼んでいたハッチからの雨水よけとカーテンというか窓の覆いが完成していた。いい感じ。 去年の台風22号のときにスライドハッチと差し板の隙間から雨が侵入してコンパニオンウェイにダメージを与えたので、雨水の侵入を防ぐための覆いを特注したのだ。これで台風が来ても雨水が船内に入るのを防げる。隙間といっても小さなものだし、スライドハッチの屋根もあるのだが、台風の雨はその程度の屋根などおかまいなしに入って来る。
前にも書いたが、このフネの木工を大事にしたい。木の敵は、紫外線と水分だ。それらの敵から木部を保護するのだ。 新しいフネの新しい艤装は、昔のものよりも優れているが、木は古いフネのほうがいいモノを使っている場合が多い。(そうじゃないのもたくさんあるけど) テーブルに鍋をセットして、スープを張って、タッパーから材料を次々投入。まな板も包丁も使わない。スープを沸かして、食材を入れるだけ。
さっさかさっさかと鍋ができていく。 鉄瓶で沸かしたお湯をテルモスのポットに入れて持ってきた。「さるこう」をお湯割りで飲むためだ。そのためのガラスのコップも持ってきた。 さるこうのお湯割りを作ってかんぱい。小田原のお気に入りの「鈴松」の蒲鉾も切って持ってきたので、わさび醤油でつまみながら鍋ができあがるのを待つ。
1545鍋完成。フネに着いてから1時間で食事開始である。すごいね。簡単便利。 食器は、厚手の紙どんぶり。食器については今後の懸案としたい。安物でいいから、磁気やガラスを使いたいと思う。鍋なら木の椀もいいな。 さっそく食べる。うまいね。係留中のフネで食べる料理は美味い。雰囲気のせいなのかどうなのか、オカで食べるよりずっと美味い。しかも自分のフネで家族と食べるってのがまたいいのだ。ヨソのフネでごちそうになるのも楽しいが、自分のフネで家族といっしょ、というのは本当に楽しい。 冬。外は寒いけど、キャビンは暖かい。この温度差がまたごちそうなのだ。 もりもり食べる。
暗くなってきたので、キャビンライトをつける。 食べて飲んで。ああ。幸せだ。 夜になって、カーテンをしめたらキャビンの感じがよい。夜にカーテンを閉めると生活の質が上がるね。こんなことならもっと早く注文するんだった。 3時間くらいかけて、ゆっくり飲み食いした。 時間の流れが普段とはあきらかに違って感じる。 パジャマに着替える。 シュラフシーツも持ってきたので、まずそれに入って、それからシュラフにくるまる。これで真冬も全然オッケー。暖かい。 ストーブ消して電気消して寝る。良い一日だった。
冬に泊まる欠点は、トイレだ。夜中に起きてトイレに行くのが面倒。といってサボれないのがトイレだ。特に飲んだ日は夜中にトイレに行きたくなる。 昨日寝たのが7時半くらいだけど、風もなく、冬なので岸壁で夜釣りしながら騒ぐうるさい釣り人もなく、ぐっすり眠れた。 今日は何の予定もないので、早く起きることもない。だらだら寝てた。 カーテンがあるので、外が明るくなっても気持ちよく寝てられる。 でもせっかくの太陽熱がもったいないので、東側のカーテンを開けた。 7時半くらいに起きた。12時間も寝たなんて本当に久しぶりだ。若い頃はいくらでも寝れたが、だんだんいつまでも寝れなくなってきたので、本当に久しぶりだ。それほど深い眠りではないかもしれないけど、フネに泊まるってのはいいものだ。浅い眠りで短時間だったとしても。 昨日の鍋の残りのスープにごはんを入れて、卵をといたので仕上げる。刻みネギを忘れてきたが、雑炊うまし。おかわりまでした。 きれいに食べ終わって、鍋に水を張ってデッキに置いておく。 お茶など飲んで、一休み。 さあ、これから片付けモードだ。 フネのエンジンかける。 ビルジポンプ水道でデッキの鳥のフンを洗う。 ブームカバーから飛び出してきたリーフロープをきちんとしまう。おそらく強風と引き波の繰り返しだろう。 メインシートをはずすようにして、ロープと左右のウインチを使って固定してしたのだが、コンパニオンウェイへの出入りが多少つっかかる。 ジブシートリーダを使うように変えた。これで邪魔にならない。力がかかっても大丈夫な場所だし。うーん。俺って賢いじゃん。こういうことは自画自賛するしかない。誰も褒めてくれないからだ。 女房がキャビンを片付けて、どんどん荷物をコクピットに上げてくる。 1005頃全部片付いた。1030まで休憩。横になって休む。
のんびりしたいといっても、家にいればなんだかんだとやらねばならない用事が次から次へと出て来る。 旅行などしても旅館で時間ができるとヒマでしょうがない。それで旅先でテレビを見ることになる。これではなんだか日常の延長のようだ。 フネでの「のんびり」は、これ以上ないくらいのんびりできる。航海時の緊張とストレスを考えると、同じフネでも全く弛緩して過ごせるというのがうれしいのだ。実際は気になる整備箇所もあるのだが、それは次回ということにして:-)。 キャビンライフ。これもまたヨットの楽しみだ。 1030離艇。 あらかじめ下ごしらえしてから食材を持ってくると、驚くほどゴミが出ない。出ても、タッパーに入れて持ち帰えるだけだし。 テンダーを戻して上陸したら、漁協の鈴木課長が見えたので立ち話。お世話になってます。 なんだかんだで1100安良里を出る。 仁科峠から西伊豆スカイライン経由で帰る。西天城牧場であたたかい牛乳を飲もうかと思ったけど、休みだった。残念。
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